"インフォームド コンセント (Informed Consent)"ということばをご存知ですか?
「説明」と「同意」を意味する医療現場ではよく耳にする言葉で、当院でもホームページ上やSNSなどで「インフォームド コンセントを充実させ...」と繰り返しアナウンスさせていただいています。
堅苦しい表現を使えば1枚目の画像のような表現・相関といえ、もう少しかみ砕いた表現を用いると「納得して治療を受けるために必要なコミュニケーション」ともいえます。納得するためには内容を十分に理解して検討できる説明が必要となり、治療内容についてより詳しく知ることや最終的な治療方法を選ぶことがインフォームド コンセントの主な目的といえます。
それらとは逆にリスクや予測される結果、必要な検査などに対して拒否することも同じように大切にされるべきことといえます。
その場合には拒否することによって生じるリスクなどについて改めてご説明し、ご理解いただく必要があります。
場合によっては、患者さま自身に不利益が生じないよう、セカンドオピニオンやより大きな医療機関への紹介が必要になる場合も考えられます。
大切なことは説明・理解・同意のいずれも欠けてはならない点にあります。
医院が説明や患者の同意なく一方的に治療にとり組むことも、患者が実現不可能な治療法を希望し続けることも、円滑なコミュニケーションとはいえないのです。
つまり「インフォームド コンセント」とは、治療行為における認識のズレや説明不足などによって生じる不安や不信を防ぎ、"医院側ができること"と"患者側がしたいこと"の擦り合わせを行うことで情報を共有し、患者さまご自身にとってのベストな治療を受けられるとり組みを指します。
いわい歯科医院ではこれらインフォームド コンセントを治療がはじまる前に行います。
現在の症状とご希望をふまえたうえで治療方針を立ててまいります。初回の診療がカウンセリングのみで終了する場合もありますが、今回(または次回)何をするのか/どの程度の期間を要するのかといった、"わからないこと"をなくしていくよう努めてまいります。
充実したインフォームド コンセントを実現するために、ささいなことでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
10月になり過ごしやすい日が増えて、だんだんと秋めいた雰囲気を感じるようになってまいりました。
いわい歯科医院ではHALLOWEENの雰囲気を、院内のあちらこちらに散りばめてみなさまのご来院をお待ちいたしております。
今後もご来院いただくみなさまに楽しんでいただけるような季節飾りを随時更新中です。前回来院された際との変化を楽しんでいただけたら幸いです。
緊張感をもってご来院される方もいらっしゃると思いますが、リラックスできる雰囲気づくりにこれからも努めてまいります。
年末に向けたメンテナンスのご予約が混雑しはじめております。
12月になると年内でのメンテナンスが難しくなるかもしれませんので、お早めにご予約ください。
体調を崩しやすい季節の変わり目ですが、どうかご自愛ください。
前回は歯の基本的な構造についてお話させていただきましたが、今回は歯の山(咬頭)と谷(裂溝)をテーマにしていきます。
お子さまの仕上げ磨きをされている時や鏡で自分の歯を見た際に、歯に黒い線が入っているのを見て心配になったご経験はありませんか?
"これってむし歯ですか?"とよくお問合せいただきますが、正しく診断するためには詳しいチェックが必要で、治療が必要な場合もそうでない場合もあります。
それらについて詳しくご説明する前に、歯の表面の凹凸がどのようにしてできるのか、どのような形態なのかを知っていただく必要があります。
お子さまのお口全体のレントゲン写真を見たときに、子どもの歯(乳歯)の下に控えているおとなの歯(永久歯)の存在に気が付きます。
はじめは歯の種のような状態(歯胚)で埋まっていて、骨の中で成熟し、歯の根を作りながら乳歯の根を吸収しつつ徐々に姿を現してきます。
歯胚の表面ではそれぞれ違う方向に成長し、ぶつかり、ある部分は盛り上がり、またある部分は溝になって、歯の表面を構成していきます。
指紋やシワなどと同じように形態は個人差があり、歯として機能しながら少しずつ摩耗していきます。
生えたての歯の表面はとても複雑な構造をしていて、むし歯リスクがとても高い状態といえます。
そしてもう一つ注意しなければならない点は歯の溝が単純な谷ではなく、多くの場合雫状の内開きの構造をしている点にあります。
谷の一番深い部分が歯ブラシの毛先よりも狭い場合、せっかく歯を磨いていても古い汚れがとり切れずに残ってしまいます。
ましてや、内開き構造の範囲が大きくなればなるほど、残った古い汚れやそこに細菌が生息するリスクが高まっていきます。
歯にも防御機能が備わっているので「溝の着色汚れ=必ずむし歯である」とは限りません。とはいえ、長い期間汚れや細菌にさらされていてはむし歯リスクは高まるばかりですし、深い裂溝であれば象牙質へむし歯が進行する可能性が高まります。
対抗策として予防歯科でよく耳にするのは"シーラント"です。
予防充填・予防填塞ともよばれるシーラントは、歯をけずることなく狭い溝の深くまで流れのよい材料を流し固めることで、歯の溝を物理的に封鎖することでむし歯を防いでいきます。また初期のむし歯であっても、シーラントに含まれるフッ素が歯の再石灰化を助けることで進行を防ぐことも可能となります。歯科医院によって白色、透明などの詰めたことがわかりづらい色味や、青色、赤色といった外れたことがわかりやすい色味など使用される薬剤が異なりますのでご確認ください。(当院では白色のシーラントを使用しています。)
MI:Minimal Intervention (ミニマル インターベンション)における"積極的予防"に、これらのフッ素を含む材料が用いられています。
お子さまが歯科医院でシーラントを提案されたときに「むし歯なのかな?」と心配になるのではなく、むしろ積極的予防にご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
溝の深さがほとんどない場合や、生えだしてすぐの場合、強く咬み込むあるいは歯ぎしり傾向にある場合などはシーラントが外れやすくなりますが、シーラント自体が歯の表面とともに少しずつ摩耗していくものなのでご安心ください。目的を果たせず繰り返し外れてしまう場合は、別の手段も含めてご提案させていただきます。
次回は治療が必要か否かの診断基準について触れてまいります。
お知らせページでは当院のinfomation以外にも、お口に対する基礎知識や診療中によくされる質問などをまとめて情報発信してまいります。Instagramでも同様の発信をしておりますのでご確認ください。
今回のテーマは"むし歯"です。
知っているようで案外知られていない、勘違いされていることなどを整理することで、みなさまの日常に少しでも役立てばと思います。授業のようなかしこまったものではなく、うんちくを聞く(見る?)ような感覚で楽しんでいただければ幸いです。
早速まいりましょう。
まずは画像を確認いただいて、歯の構造からおさらいします。歯周組織については項目を分けてご案内いたします。
むし歯は深さがどの組織まで到達しているかでC1~4に分けられます。
コチラの画像ではC2相当のむし歯が確認されます。一般的に痛みが現れるのはC2~C3の段階で、冷たいものや温かいものが"しみる"症状が特徴です。
"Co (シーオー)"と呼ばれる歯は学校検診用語で「初期むし歯・要観察歯」を指しますが、保険診療では病名として使用されません。(その他病名につきましてはこの場では割愛いたします。)
"むし歯ってなんですか?"と質問されたとき、みなさんならなんと答えますか?
「磨き残し(プラーク)に棲みついた、むし歯菌(ミュータンス菌)が出す酸が原因で歯が破損すること」と答えられれば大正解です。
しかし、実際には磨き残しだけをとり除けばむし歯にならないわけではありません。むし歯に限らず、お口の中のトラブルはいろいろな要素が複雑に絡みあって起こっていきます。
"毎日歯を磨いているのに..." "定期健診に通っているのに..." そんなお声の原因は、むし歯が細菌による感染症だからなのです。
お家に帰って手を洗っていても風邪をひいてしまうように、予防していくためには歯みがき以外にも気を付けていかなければなりません。
むし歯としてとり除く必要があるのは画像で茶色く囲われた部分ですが、残念ながら削っている過程ではその境界はわかりません。
画像の赤い点線部分あたりを境界に細菌感染して崩壊した組織と、細菌による酸に侵食された組織、そして青色で囲われた防御反応で変性した組織に分かれています。
つまりむし歯とは「細菌感染の結果、細菌が出す酸によって歯の構造が破壊された状態」を指し、歯の内部にも細菌が存在していることが画像で確認できます。
むし歯の進行の特徴として、象牙質に到達した際、横方向に広がるため◀と◀とが重なったような形になります。これらを専門用語で"う蝕円錐"と呼びます。
自覚症状はなく歯に穴があいていないのに"むし歯"といわれてしまう要素として、無機質であるエナメル質は表面の凹凸に細菌が繁殖していくのに比べて、有機質を含む象牙質は柔らかく、構造の内部にまで感染・浸食がおよぶため、むし歯の進行に差が生じることが挙げられます。
実際のお口の中では隣に歯が存在し、お口の開く量も限られ、むし歯を完全にとり除けているかを確認するとなると、想像以上に作業は複雑になります。
"穴があいていないのにむし歯だといわれた"
"見た目が小さな黒い点だったのにめちゃくちゃ時間がかかった"
"痛くもないのに歯をたくさん削られた"
といった誤解は、これらが理解されていれば防ぐことができると私たちは考えております。
歯の質や生活習慣、体質的・遺伝的な要素など、同じむし歯でも個人差は幅広く症状もさまざまです。
さらに厄介な表面がツルツルしているのに内部でむし歯が広がる"表層下脱灰"と呼ばれる初期むし歯もあるので、経験や目視に頼りすぎず、X線撮影やむし歯検知装置などを使用して客観的な評価を医院と患者さまとの間で共有して、治療にとり組む必要があります。
当院では初めて来院された方でも、メインテナンスで通院中の方でも、X線撮影やお口の中の写真撮影にご協力いただいているのはこのためです。どのような状態なのか、どのように治していきたいか、一緒に考えて治療にとり組んでまいりましょう。
いかがでしたでしょうか?ご存知だった方も、そうではない方も、ご自身のお口に興味を持っていただけたらと思います。
まだまだ序章の序盤ではありますが、少しでもみなさまの生活に役立てば幸いです。
次回は歯の溝(裂溝)についてクローズアップしてまいります。
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台風が迫る昨今、夏休みも折り返し、夏の疲れが訪れるタイミングかと思います。
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