むし歯治療
3Mix治療法について
3Mix治療法は「病巣無菌化修復療法」という意味を持ち、「歯をいかにして残すか」を目的として研究・考案された虫歯治療法です。
3Mix法は、3種類の薬剤を使って歯の中の病原菌を殺菌、無菌化する方法で、むし歯の進行を止める治療法です。
当院では、歯の状態や症状を見ながら、神経の保存が可能と判断した場合は3Mix法でなるべく削らず神経を残す努力をします。
3Mix法の特徴
3Mix法は、メトロニダゾール、セファクロール、シプロフロキサシンという3種類の抗生物質を混ぜて使用する治療法です。虫歯の菌は、多数の菌の集まりで、歯垢の1ミリ中に十億個棲息すると言われていますが、それらを淘汰するためには、複数の抗生物質が必要になります。
3Mix法は、虫歯菌に効果的に効き、虫歯菌に侵された歯の象牙質の再石灰化を促します。
●難治性の根の病巣でも抜かずに歯を残すことができます。
●歯の神経を残せる可能性が高い
抗菌剤で患部を殺菌することにより、神経を残せる可能性が高くなります。
●象牙質が再生され歯が強化される可能性がある
虫歯菌に侵されている歯の内部の象牙質を抗菌剤で殺菌することにより、それらの象牙質の再石灰化を促します。
●歯の根の病気
歯の根の病気の殺菌にも効果が期待できます。
●治療時間が短い
虫歯の程度によって異なります。
誤解して頂きたくないのは、3Mixなら全く歯を削らないとか、3Mixなら痛くないとか思っている方がおられるようですが、そのような事実はありません。
治療が痛くないのは麻酔をするからであり、3Mixを使えば歯の神経をとらないで治療できたり、歯を削る量を減らす事はできますが、全く歯を削らないという訳ではありません。
3Mix法の注意点
当院では、痛みの程度やむし歯の進行度合い、患者さんのお口全体の状況を検査し、総合的に判断して、3Mix法を行うか判断しています。(どんな虫歯も歯の神経をとらないという訳ではありません。)
すべての虫歯に対して行うとは限りません。従来のむし歯治療を行った方が良い結果を得られると判断した場合は、3Mix法をおすすめしない場合もありますので、ご了承ください。万能の治療法、夢のような治療法は残念ながら存在しません。
本当に大切なのは、どうして虫歯になってしまったのかを患者さんと医療従事者と考え、二度と虫歯にならないようにすることが重要と考えます。
患者さんに予防の方法を丁寧に説明し、これからの生活を豊かに過ごしていただけるよう努めます。